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2008 年度 実績報告書

マウス体内時計への同調因子としての朝ご飯(ブレイクファスト)の役割解明

研究課題

研究課題/領域番号 20390065
研究機関早稲田大学

研究代表者

柴田 重信  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10162629)

キーワード体内時計 / 栄養 / 時間栄養学 / 時計遺伝子 / 朝食 / 絶食
研究概要

本年度は以下の研究を遂行し、研究実績を得た。
(1)マウスの給餌時間を1日2回に設定し、「朝ごはん」と「晩ごはん」と位置づけたとき、それを1日の中でどこに設定するか(朝ごはんと晩ごはん、昼ごはんと夜食ごはん)などを行い、視交差上核の時刻信号と食餌信号の関係をマウスの肝臓の時計遺伝子発現で明らかにする。実際にはPer2:: luciferaseなどレポーター遺伝子を組み込んだノックインマウスを用い、このような給餌スケジュールの後、肝臓などの末梢臓器の切片を作成し時計遺伝子発現リズムを4-5日間記録する。通常は主時計の支配下にある朝ごはんに相当する時刻の給餌が肝臓の時計遺伝子発現をリセットすることを見出す。その結果、1日を2食に設定した場合、肝臓の時計遺伝子発現リズムピークは中間値を示すことがわかった。さらに、朝ご飯と晩ご飯の比率を変えると、比率依存的にピークの位相が引っ張られることがわかった。
(2)主時計の視交差上核を破壊し、その後16時間と8時間の間隔を置いて1日2回の2時間の給餌を行なう。この場合朝夜の概念がなくなるが、絶食の時間を長く空けて得た食餌を朝食と定義すると、同量の餌を朝・夕と与えていた場合、朝食の時間に位相が移動した。このことから、朝食(ブレイクファスト)の意味が見いだせた。すなわち長い絶食後に得る餌に同調しやすいことがわかった。
(3)ブレイクファストの条件が確立したので、次に餌の成分を検討するために、配合飼料の成分を考慮し、炭水化物(糖を含む)、タンパク質、脂肪などの作用のプロフィルを明らかにした。まず今年度は100%コーンスターチ、100%カゼインタンパク質、100%大豆油を試した。その結果、コーンスターチは餌と同等作用がみられたが、カゼインでは全く作用がでず、油では弱い作用が認められ、コーンスターチの重要性がわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Critical review of a report that restoration of Bmal1 expression in the dorsomedial hypothalamus is su ffioient to restore circadian food anticipatory rhythms in Bmali-/-mice2009

    • 著者名/発表者名
      Mistlberger R, Escobar C, Kalsbeek A, Landry G, Pevet P, Shibata
    • 雑誌名

      J. Circadian Rhythms (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 末梢臓器の給餌性リズム形成におけるDMHの役割と予知行動の意味2008

    • 著者名/発表者名
      田原優, 平尾彰子, 平尾美朱帆, 守屋孝洋, 柴田重信
    • 学会等名
      第15回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      岡山市
    • 年月日
      2008-11-08
  • [学会発表] 外界の温度変化が末梢の時計遺伝子発現に与える影響2008

    • 著者名/発表者名
      堂本隆壮, 井筒裕之, 小岩剛貴, 柴田重信
    • 学会等名
      第15回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      岡山市
    • 年月日
      2008-11-08
  • [学会発表] 給餌によるマウス肝臓時計遺伝子発現リズムに対する量とタイミングの効果2008

    • 著者名/発表者名
      平尾彰子, 田原優, 平尾美朱帆, 柴田重信
    • 学会等名
      第15回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      岡山市
    • 年月日
      2008-11-08

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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