研究課題/領域番号 |
20390148
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
葛岡 英明 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (10241796)
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研究分担者 |
太田 祥一 東京医科大学, 医学部, 教授 (70328194)
山下 淳 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (80345157)
竹内 保男 帝京大学, 国際教育研究所, 研究員 (20468630)
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キーワード | 医療・福祉 / 気管挿管 / 医療教育 / ユーザインタフェース / CSCW / グループウェア |
研究概要 |
昨年度までの装置ではスレーブ機構が重かったため、学習者が喉頭鏡を操作するのが困難であった。そこで、モータ駆動型のスレーブ喉頭鏡の開発をおこなった。まず、スレーブ機構に必要な性能を確認するために、喉頭展開に必要なトルクと速度を計測した。その結果、喉頭鏡の持ち手方向の軸まわりに対して1.7Nm、手前に倒す方向に6Nm、左右にねじる方向に6.2Nmのトルクが必要であることがわかった。また、平行移動速度として最大0.45m/sec、回転の角速度として最大400度/secの性能が必要であることがわかった。この結果に基づいて、スレーブ喉頭鏡の機構設計をおこなった。喉頭展開に必要な動作を得るために、機構は6自由度を持たせることとしたが、喉頭鏡部分で可能な限り大きな力を確保するために、ベルト駆動を用いることによって、モータは第1関節部分にできるだけ集中させることとした。しかし機構全体の重量と大きさに配慮した設計とした結果、現状ではリンク先端部の出力は、必要トルクぎりぎりの出力しか出すことができていない。 そこで平成22年度は喉頭鏡自身を駆動するのではなく、人の反射動作を利用する手法を試みる。腕の皮膚の一定方向に剪断力を与えると、その力を回避する方向に腕が自然に動いてしまうことが知られている。そこで喉頭鏡を持つ手の皮膚に剪断力を与え、これによって手の動きを誘導する方式を研究し、喉頭鏡操作の誘導が可能な装置を開発する。その装置は平成21年度に開発したスレーブ機構の先端に取り付ける予定である。
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