研究概要 |
今年度の実施内容は、450人のボランティア参加者集め、ベースライン調査の完了、検査データの返却・説明、およびベースラインデータの整理であった。50〜74歳である女性ボランティアを集めるため、当該年齢の栄養士、食生活改善推進委員、JA女性部等を対象に、新潟県全県でボランティア参加者募集説明会を開催した。その結果、栄養士人37人、食生活改善推進委員280人、JA女性部62人、その、他71人の合計450人を当初の計画通り集めた。承諾書は書面でとった。検査内容は以下のとおりである。1)面接による基本属性、病歴、服薬状況、運動量、半定量的食物摂取頻度調査票によるカルシウム摂取量のデータ採取、2)身長、体重、BMI、握力の測定、3)QDR4500a(Hologic Inc, DXA法)による腰椎および大腿骨頸部の骨密度測定、4)血液検査、すなわち、血清中副甲状腺ホルモン、骨吸収マーカー(NTX)、骨形成マーカー(オステオカルシン)、その他の骨関連指標の測定を行なった。また、検査会場において介入用錠剤を配布し、介入(炭酸カルシウム剤またはプラセボの服薬)を開始した。2008年12月に骨密度検査データの返却を行ない、2009年1月と2月に参加者への結果説明を行なった。参加者の平均年齢は59.7歳(SD 5.9)、腰椎骨密度の平均値は0.906g/cm^2(SD0.153)、大腿骨頸部の骨密度は0.691g/cm^2(SD 0.097)であった。現在、その他のデータ解析を行っている。また本研究の参考データとして、過去に行なった観察データを解析し、カルシウムの骨質に対する影響を予備的に確認した。
|