研究概要 |
今年度の実施内容は、試験参加者の中間検査を完了し、検査データの返却・説明、およびデータの整理であった。2009年11月に1年後中間検査を行なった。中間医学検査では、425人(94.4%)が参加し,この時点で,錠剤の服用を中止するとした者は28人(6.2%)であった。アウトカムとしての中間検査項目は腰椎および大腿骨頸部骨密度、血中副甲状腺ホルモン濃度、オステオカルシン濃度(骨形成の指標)、Type I collagen cross-linked N-telopeptides濃度(骨吸収の指標)であった。中間検査におけるそれぞれの変数の平均値は、54.4kg(SD=7.6)、0.678g/cm^2(SD=0.094)、0.890g/cm^2(SD=0.146)、41.8pg/ml(SD=13.9)、7.6ng/ml(SD=2.5)、17.5nMBCE/l(SD=6.2)であり、ベースライン検査からの変化は、それぞれ、+1.0(P<0.0001),-0.014(P<0.0001),-0.018(P<0.0001),-0.9(P=0.0704),-0.5(P<0.0001),+0.1(P=0.7183)であった。今回の中間医学検査では、RCTの厳密性を保つため、介入3群間の中間比較解析は行わなかった。仮に中間解析を行って研究者の予想した結果となっていれば問題ないが、予想されない結果がでた場合、研究者による公平な介入が損なわれる可能性が否定できないからである。事前の予想では、10%程度の脱落を想定していたが、予想より高い参加率が得られた。最終検査においても高い参加率が期待される。
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