研究課題/領域番号 |
20390184
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
喜多 義邦 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (80161462)
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研究分担者 |
上島 弘嗣 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70144483)
中村 保幸 京都女子大学, 家政学部, 教授 (20144371)
松井 健志 東京大学, 医学研究科, 教授 (60431764)
高嶋 直敬 滋賀医科大学, 医学部, 特任助教 (80435883)
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キーワード | 循環器疾患 / 発症登録 / コホート研究 / 死亡予後 / 身体機能予後 |
研究概要 |
循環器疾患の発症率の推移と危険因子の寄与の大きさの推移を明らかにする目的で、滋賀県高島市(人口約5万5千人)において循環器疾患の地域悉皆登録および生活習慣病の発症および死亡をアウトカムとするコホート研究を実施している。1988年から2009年3月現在までに悉皆登録において脳卒中初発例2686例、急性心筋梗塞初発例691例を登録した。登録症例のうち1990年から2001年までの症例を用いて1990年代の循環器疾患発症率の推移を観察したところ、出血性脳卒中(脳出血およびくも膜下出血)は依然減少傾向にあるものの脳梗塞は微増傾向にあることが認められた(Kita Y, et al. Int J Stroke. In press)。また、急性心筋梗塞は男性で有意な増加傾向を示していることが認められた(Rumana N, Kita Y, et al. Am J Epidemiol. 2008)。こうした循環器疾患発症率の推移は循環器疾患の危険要因の寄与の大きさが変化していることも一因と考えられ、今後の危険要因に関する分析的研究の必要性が増すものと確信する。 また、同時に実施している高島市におけるコホート研究では、2008年までに男性2187名、女性3906名の計6093名より研究協力の同意を得た。このうち184名の死亡が確認され、また、脳卒中116例、急性心筋梗塞21例、大動脈瘤3例の発症を登録した。今後も継続して循環器疾患発症登録を実施するとともに、コホート対象者の追加を目的とするベースライン調査を次年度においても実施する。
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