• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

限界的血縁関係である第3度近親を識別する高多型縦列反復配列複合システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20390195
研究機関京都大学

研究代表者

玉木 敬二  京都大学, 医学研究科, 教授 (90217175)

研究分担者 山本 敏充  名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (50260592)
キーワード親子鑑定 / ミニサテライト / 第3度血縁 / MVR-PCR
研究概要

2者間におけるいとこなど第3度血縁鑑定においては、アリルの共有のないことが75%起こるため、アリル数が多くヘテロ接合度の高いミニサテライトローカスにおけるアリルの共有があれば、最も効果的に尤度比を上げて肯否の判断が可能となる。前年度までは、第3度血縁を扱う前段階として、同胞の血縁関係の検査における縦列反復配列の有用性について検討をおこない、ともに複数の同胞を有する2つのグループが二者における第3度血縁関係を判定するため、高多型ミニサテライトを用いて検討を行う方法を、実際例にて試験的に判定してみた。しかし、2つのローカスにおいては、双方のグループ間ではアリルの共有はなく判定不能であった。また、現在鑑識捜査などで、世界中で用いられているマイクロサテライトの15ローカス検出キットの有用性について、2万例の同胞ペアをシミュレーションで作成して検討したが、参照する同胞の数を増やしたところ、尤度比は向上しほぼ間違いなく決定できた。しかし、従兄弟である第3度血縁関係の場合は、シミュレーションでは、このシステムでは殆ど判定できないことが予想された。実際に第3度血縁関係にあるボランティアより血液を提供してもらい、マイクロサテライトの型判定を行って、第3度血縁関係の有無について尤度比を算出したが、その値は1を下まわる結果となった。このため、ミニサテライト数ローカスの一致に頼るのではなく、ゲノム内の多数領域のマイクロサテライトをマッピングすることにより、2者間で染色体のどの程度を共有しているかを推定することにより、その共有程度の多少によって、血縁関係の判断が可能かどうかを検討した。ヒト常染色体22本にほぼ均等に分布する382ローカスのCAリピートの多型をマッピングしたデータを用いて、実際のいとこや他人、親子などでどのくらいのハプロタイプの共有があるかを検討した。現在データを解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Efficacy of extended kinship analyses utilizing commercial STR kit in establishing personal identification.2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshida K, etc.
    • 雑誌名

      Legal Med

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒトDNA鑑定の現状と課題2010

    • 著者名/発表者名
      玉木敬二
    • 学会等名
      日本DNA鑑定学会第3回総会
    • 発表場所
      東京都港区発明会館ホール(基調講演)
    • 年月日
      2010-12-01

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi