研究課題/領域番号 |
20390214
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
本間 定 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (50192323)
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研究分担者 |
小井戸 薫雄 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (70266617)
伊藤 正紀 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80297366)
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キーワード | 膵癌 / ペプチドワクチン / プロテオーム / 癌幹細胞 / 樹状細胞 |
研究概要 |
前年度はヒト膵癌細胞Capan-2よりCD133を指標として膵癌幹細胞の分離、精製を試みたが、膵癌幹細胞として今後の研究遂行に適切な細胞集団を得ることは困難であった。そこで本年度はヒト膵癌細胞Panc-1細胞からFACS sortingの技術を用いてside population(SP)分画細胞の採取を行った。これに先立ち、数種類のヒト膵癌細胞株からSP分画細胞の採取を試み、Panc-1細胞はMIA PaCa2細胞についでSP分画細胞が多いことが認められた。SP細胞分画はin vitroにおける増殖能は高くないが、SCIDマウス皮下に100-300個の少数細胞で移植された場合も腫瘍形成が認められ、癌幹細胞としての性格を有していることが示唆された。HLA-AO2陽性健常人由来末梢血単核球の付着細胞からGM-CSF,IL-4を用いて誘導した樹状細胞(DC)にPanc-1細胞のSP分画細胞(Panc-1-SP)をPEGを用いて融合させ、2日間培養後可溶化して、HLA-AO2 mAbを用いて作製したaffinity column chromatographyによりHLA-AO2/antigenic peptide複合体を得た。現在、この複合体をLC/MS/MSを用いて解析し、Panc-1-nonSP由来のペプチドと比較することにより、Panc-1-SPに特異的なHLA-AO2結合性抗原ペプチドを探索中である。
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