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2010 年度 実績報告書

ヒトおよびトリインフルエンザウイルス感染症とその重症化に関わる宿主因子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20390233
研究機関独立行政法人国立国際医療研究センター

研究代表者

慶長 直人  独立行政法人国立国際医療研究センター, 研究所・呼吸器疾患研究部, 部長 (80332386)

研究分担者 土方 美奈子  研究所独立行政法人立国際医療研究センター, 研究所・呼吸器疾患研究部・ウイルス性呼吸器疾患研究室, 室長 (90332387)
櫻田 紳策  独立行政法人立国際医療研究センター, 研究所・呼吸器疾患研究部・細菌性呼吸器疾患研究室, 室長 (50178620)
キーワードウイルス / 遺伝子 / 感染症 / 内科 / 呼吸器
研究概要

本研究は、インフルエンザウイルス感染症およびその重症化に関連する宿主側の因子を明らかにするため、昨年度までにH5N1高病原性鳥インフルエンザウイルスとヒトインフルエンザウイルスのレセプターとなる糖鎖を合成するシアル酸転移酵素群の遺伝子発現解析を初代培養ヒト気道上皮細胞において行い、発現を誘導するウイルス関連刺激や、気相液相培養による細胞の再分化に伴う遺伝子発現の変化を明らかにしてきた。今年度はさらに、レクチン染色による細胞表面のレセプター発現の解析と、気道粘膜抗ウイルス遺伝子群の遺伝的多型と発現の関連の検討を行った。昨年度までに明らかになったトリ型レセプターに関わるシアル酸転移酵素遺伝子の発現を誘導するウイルス関連刺激を用い、不死化ヒト気道上皮BEAS2B細胞を刺激し、細胞表面のレセプター分布をレクチン染色で検討した。その結果、刺激後にヒト型レセプターの発現も刺激前より強く認められ、トリ型のレセプターとヒト型のレセプターの発現に共通に関わる糖転移酵素がレセプター発現の増加に関わっているのではないかと考えられた。気道上皮細胞でウイルス関連刺激によってレセプター発現が増強し、昨年度に明らかになったように遺伝的多型と遺伝子発現誘導が関連していたことは新しい知見で、インフルエンザウイルス感染において重要であると考えられる。また、気道粘膜抗ウイルス遺伝子群の遺伝的多型と発現の関連の検討については、初代培養ヒト気道上皮細胞39検体を用いた検討で、インフルエンザなどのウイルス感染によって発現が誘導され、抗ウイルス作用を有するMxA遺伝子の発現がプロモーター領域の単塩基多型と関連することが明らかになった。MxAはH5N1感染肺で強く発現する事が知られており(Thitithanyanont et al. 2010)、気道上皮細胞での遺伝的多型と発現の関連はH5N1感染の重症化機構を考える上で興味深い。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] A Study on Molecular Pathogenesis of Avian Influenza Virus Infection in Human Airway Epithelial Cells.2011

    • 著者名/発表者名
      Hainam Mai, Minako Hijikata, Ikumi Matsushita, Hideyuki Ito, Naoto Keicho
    • 学会等名
      第51回日本呼吸器学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-04-22

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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