研究課題
本研究は、小児期腎不全の主要な原因である先天性腎尿路奇形(Congenital anomalies of kidney and urinary tract:CAKUT)を対象に、遺伝子欠失、重複などが頻繁に起こるcopy number variatior(CNV)領域を、世界最高水準の解析技術を用いて網羅的・系統的に解析することにより、CAKUTの新規原因遺伝子の同定を行うとともに、新規遺伝子を含めたCAKUT遺伝子診断システムを確立することを目的とする。我々は,腎低形成、腎異形成、多嚢胞性異形成腎、腎無形成などのCAKUT症例54例を対象として、全染色体のCNV領域を中心とした35万個のプローブ(プローブ間隔:約1kb)を持つAgilent genomewide CNV 400k arrayを用いてCNVを検出した。このうち、CAKUT症例にのみ認められコントロールには認められず、さらに、複数のデータベースでも検出されていない4つのCNVを発見し、これらのCNV領域内あるいは近傍に存在する8つの遺伝子を同定した。これらの遺伝子のいずれかが新規CAKUT原因遺伝子である可能性が高いと考えられるが、その条件として、ヒト胎児の腎臓に発現する遺伝子であることが重要であると考えられる。そこで、現在、ヒト胎児のcDNAライブラリーをテンプレートとして、それぞれの遺伝子が胎生期の腎臓に発現しているのか否かを検討中である。今後、ヒト胎児腎での発現が確認できた遺伝子のマウスホモローグを同定し、腎での発現部位や発現時期をin situ hybridizationや免疫染色等によって検討し、その後、ノックアウトマウスの作成を行う予定である。
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