研究課題/領域番号 |
20390242
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山田 正仁 金沢大学, 医学系, 教授 (80191336)
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研究分担者 |
吉田 光宏 金沢大学, 附属病院, 講師 (60361995)
内木 宏延 福井大学, 医学部, 教授 (10227704)
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キーワード | 脳アミロイドアンギオパチー / アミロイド / 脳内出血 / アミロイドβ蛋白 / 脳画像 / 診断マーカー / 試験管内モデル / 動物モデル |
研究概要 |
[1] CAA関連脳出血リスク評価法開発(山田/吉田) 地域健常高齢者群、認知症患者群を中心に血漿、脳脊髄液、DNA検体、MRI画像データの収集を行った。アミロイドPETを開始した。今後、臨床病歴の解析、血漿、脳脊髄液の解析(Aβ40ほか)、CAA関連遺伝子多型の解析、画像解析を進め、それらとCAA及びCAA関連脳内出血(CAA-ICH)との関連を検討する。 さらに、世界初のCAA全国調査で収集されたCAA-ICH 303例を解析し、わが国のCAA-ICHの臨床像を明らかにした:(1)CAA-ICH発症年齢平均73.2歳、女/男は2.2で女性に多かった。(2)発症時7.3%が抗血小板薬を内服していた。(3)ICH数は平均2.0で、前頭葉と頭頂葉に多かったが、容積補正をすると頭頂葉で最も多かった。(4)平均35.3ヶ月のフォロー期間中、31.7%に再発がみられ、再発までの平均期間は11.3ヶ月であった。(5)CAA-ICHに対する脳外科手術は、97.1%の患者で安全に施行し得た。 [2] CAA及びCAA関連脳出血の予防法の開発(内木/山田) 1.CAAのin vitroモデルの作成 : マイクロプレートを用い、アミロイド線維特異的蛍光色素チオフラビンTの共存下にAβペプチドをインキュベートし、形成した凝集体量をプレートリーダーで、また凝集体の形態を蛍光顕微鏡で、リアルタイムに測定・観察する方法を確立した。 2.CAA in vivoモデルを用いた、CAAに有効な抗アミロイド化合物の探索:従来からのAβ凝集in vitroモデルを用いて抗アミロイド効果があることが確認されたポリフェノール類等の有機化合物(ミリセチン、モリン、クエルセチン、クルクミン、ローズマリー酸など)を脳アミロイドーシスモデル動物に長期投与を行っている。次年度、CAAに対する予防効果、CAA関連脳出血への影響などを検討する。
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