研究課題
[1]CAA関連脳出血リスク評価法開発(山田/吉田)アルツハイマー病(AD)132例を対象に脳アミロイドアンギオパチー(CAA)と関連が深い脳微小出血(BMB)をMRI,FDG-PET,PIB-PET(アミロイドPET)を用いて解析し、ADにみられるCAA関連BMBを検討した。その結果、BMBを有するADでは、有さないADと比較し灰白質容積、糖代謝は共に低下していることを見出した。BMBの存在は症候性脳内出血の発症リスクであるばかりでなく、脳の灰白質容積、.脳糖代謝に影響し、ADの脳機能をさらに低下させていることが明らかになった。CAA及びCAA関連脳出血・他のCAA関連血管障害のバイオマーカー及び危険因子のリストを作成した。バイオマーカー1項目以上に加えて危険因子1項目以上あれば、CAA関連脳出血や他のCAA関連脳血管障害を発症する可能性が高いことが考えられた。[2]CAA及びCAA関連脳出血の予防法の開発(山田)CAAを含む脳アミロイド沈着予防効果を見出した天然フェノール化合物の抗アミロイド効果の分子メカニズムを解析した。5つの天然フェノール化合物はアミロイドβ蛋白(Aβ)の線維化ばかりでなくオリゴマー化を抑制した。NMR解析でミリセチンのAβモノマーの結合部位を解明し、ミリセチンとロスマリン酸はAβオリゴマーの細胞毒性とシナプス毒性を軽減した。これらの結果から、天然フェノール化合物とAβモノマー及び各種Aβ凝集体との結合は化合物ごとに異なり、ミリセチンやロスマリン酸はAβとの異なった結合によりAβ早期凝集過程と神経毒性をブロックすることが明らかとなった。
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