研究課題/領域番号 |
20390267
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡邉 俊樹 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30182934)
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研究分担者 |
塚崎 邦弘 長崎大学, 大学院・医歯薬総合研究科, 准教授 (40274659)
石田 尚臣 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (80293447)
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キーワード | ATL / 発現解析 / 薬効評価 / トキシコゲノミクス / ハイスループット |
研究概要 |
本年度は、本計画遂行の基幹部分となるトキシコゲノミクスの手法を応用した抗腫瘍効果判定系の確立を目指して、QuantiGene Plexを利用したハイスループットmRNA定量系確立に向けた以下の2つの基礎実験を進めた。 1.新たなATLの発現プロファイル解析に基づく「ATL細胞指標遺伝子パネル」の作成:既存の非増幅プローブを用いた解析結果に加えて、新たにな解析では、患者検体52を用い、対象検体として、年齢を合わせた60歳代の健常人コントロールの末梢血単核球からCD4陽性細胞を分離してRNAを調整して使用した。このデータをもとに、従来の定量RT-PCRアレイに用いた遺伝子の見直しを行った。また、従来の遺伝子セットによる「定量RT-PCRアレイ」の系め意義を検討した。その結果、後に実際にATLを発症したキャリアのスコアが高知を示す事が示され、発症予測法として利用できる可能性が示された。また、ATLスコアは感染細胞数との間に相関が見られたが、解析の結果、質的な変化を反映している事が強く示唆された。現在、新たなアレイデータをもとに一部の遺伝子を差し替えた系の検討を行っている。2.QuantiGene Plexを利用したハイスループットmRNA定量系によるATL型遺伝子発現の測定系確立の基礎実験:上記のRT-PCR Aarray法で選定した12遺伝子を用いたQuantiGene Plex系を作製し、実際の検体と健常者対象検体を用いた予備実験を施行した。その結果、正常細胞での発現レベルが低い遺伝子は、腫瘍細胞での発現レベルとの差が大きすぎて、データが不安定になる事が明らかになった。これらの基礎情報をもとに新たな遺伝子パネルで再度予備実験を行う準備を開始した。
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