研究課題
本研究では、インターロイキン-21(IL-21)をアレルギー性鼻炎を含む種々のアレルギーモデルに投与し、アレルギー反応に対する制御機構について分子レベル、細胞レベル、および個体レベルで解析し、これらの結果を統合してアレルギー疾患の治療と予防の新しい手段を確立することを目的とする。投与の方法として、ナノDDSを用いて、生体内でのIL-21の徐放を達成し、上記の効果を向上することをも目的とするものである。平成21年度には20年度に引き続いて、IL-21のナノDDSへの封入と徐放の効率と効果についてさらなる検討を行った。また同様に新規ナノDDSを用いた検討も加え、ある化学的な修飾を加えたソフィスティケーションを施すことにより、いくつかの投与経路で生体に投与した際の生体内徐放効果が向上する可能性を見出したが、この点については現在さらなる改変を加えている。また昨年度に行った、ナノDDSによる経皮的desensitizationの系にもさらなる検討を行っている。一方で、IL-21の抗アレルギー作用機序については、B細胞のみならず他の免疫系細胞への効果とその複合的効果についての、in vitroおよびin vivoの研究を進めている。他方、上記とは別の生体内徐放のシステムも構築中であり、そのシステムを用いたIL-21の生体内徐放効果、ならびにアレルギー性鼻炎等のマウスモデルに対するアレルギー反応の抑制実験を進めているところである。
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