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2008 年度 実績報告書

核医学的手法による実験動物でのプラークの性状評価と治療効果判定

研究課題

研究課題/領域番号 20390321
研究機関北海道大学

研究代表者

玉木 長良  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30171888)

研究分担者 久下 裕司  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70321958)
キーワード核医学 / 動脈硬化
研究概要

動脈硬化モデル動物としてこれまでの研究で用いてきたApoEノックアウトマウスおよびコントロールとしてwild typeのマウスを利用して、動脈硬化の程度を適切な放射性薬剤の集積と病理組織学的な所見との対比を行い、核医学的手法でどの程度動脈硬化病変の性状を把握できるかを検討した。用いた放射性薬剤は動脈壁の炎症細胞活性を反映するとされるF-18標識デオキシグルコース(FDG)と、血管内のアポトーシスを反映するとされるTc-99m標識アネキシンA5(アネキシン)の2種類である。2種類のマウスに高脂肪食を長期間与え、10週、18週、25週目の種々の進行度の動脈硬化病変に対して、放射性薬剤の集積程度と組織学的対比を行った。その結果、コントロールマウスでは正常な食事では組織学的な動脈硬化病変は全く見られなかった。同じモデル動物に高脂肪食を与えた場合には動脈硬化病変がみられ、放射性薬剤の集積増加を伴っていた。もっとも顕著な所見を呈したのがApoEノックアウトマウスに高脂肪食を与えた場合で、期間が増加するほど、大動脈壁におけるOil red染色の染色が増加、マック2染色で見られるマクロファージも増加し、それに伴いFDGとアネキシンの集積が増大した。またFDGとアネキシンの集積は病理組織で得られる動脈硬化の面積とそれぞれr=0.40(p=0.03), r=0.46(p=0.02)の有意な正の相関がみられた。以上より、FDGやアネキシンを用いた映像法により、高脂肪食を与えた動脈硬化マウスモデル動物において動脈硬化病変の重症度を判定できることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Prolonged high-fat feeding enhances aortic ^<18>F-FDG and ^<99m> Tc-annexin A5 uptake in apolipoprotein E-deficient and wild-type C57 BL / 6J mice2008

    • 著者名/発表者名
      Zhao Y
    • 雑誌名

      J Nucl Med 49(10)

      ページ: 1707-1714

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Usefulness of 11C-methionine for differentiating tumors from granulomas in experimental rat models : a comparison with 18F-FDG and 18F-FLT2008

    • 著者名/発表者名
      Zhao S
    • 雑誌名

      J Nucl Med 49(1)

      ページ: 135-141

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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