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2009 年度 実績報告書

核医学的手法による実験動物でのプラークの性状評価と治療効果判定

研究課題

研究課題/領域番号 20390321
研究機関北海道大学

研究代表者

玉木 長良  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30171888)

研究分担者 久下 裕司  アイソトープ総合センター, 教授 (70321958)
キーワード核医学 / 動脈硬化
研究概要

炎症を伴う不安定動脈硬化病変を陽性に映像化する方法を実験動物において検討してきた。モデル動物とし高脂肪食を与えたApoEノックアウトマウスおよびコントロールとしてwild typeのマウスを利用した。動脈硬化の程度を適切な放射性薬剤の集積と病理組織学的な所見との対比を行ってきた。用いた放射性薬剤は動脈壁の炎症細胞活性を反映するとされるF-18標識デオキシグルコース(FDG)と、血管内のアポトーシスを反映するとされるTc-99m標識アネキシンA5(アネキシン)の2種類である。今年度はこの2種類の放射性薬剤においてどのような相違があるかの観点に基づいて検討した。その結果、動脈硬化病変への集積はFDGがアネキシンに比べて約5-7倍の高い集積を示していた。またコントロールでも同様にFDGの比較的高い集積を示した。そこでコントロール領域に対する相対的な集積比を検討した。動脈硬化の進展と共にFDGもアネキシンも相対集積は増加したが、Oil Red Oによる脂肪染色と対比すると、FDGに比べてアネキシンの方がより高い相関が得られた(それぞれ相関係数r=0.56,r=0.64)。このことから動脈硬化の進展と共にFDGに比べてアネキシンの方が相対的集積度を増す傾向があることが示された。以上の結果より、動脈硬化病変の活性度を映像化する方法としてFDGやアネキシン共に有効であるが、両者を詳細に対比すると、病変への集積度の高いFDGは病変の検出能に優れるのに対し、高度な動脈硬化病変に対してより高い相対的な集積を示すアネキシンは、動脈硬化病変の重症度の判定に優れる可能性が示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular imaging of apoptosis with Radio-Labeled Annexin A5 focused on the evaluation of tumor response to chemotherapy.2010

    • 著者名/発表者名
      Kuge Y
    • 雑誌名

      Anti-Cancer Agents in Medicinal Chemistry (9)

      ページ: 1003-1011

    • 査読あり
  • [図書] In Molecular Imaging for Integrated Medical Therapy and Drug Development.2010

    • 著者名/発表者名
      Zhao Y
    • 総ページ数
      9
    • 出版者
      Springer

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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