研究課題
i)重粒子線治療による細胞死(sonessence、とapoptosis)の研究 署重イオンマイクロビーム(炭素線)による照射効果の検討:重イオンマイクロビームを用いた細胞の放射線応答の解析により、重イオン照射したヒト正常細胞の生存子孫細胞の形態変化誘発、バイスタンダー効果の時間的解析、Bc1-2過剰発現と重粒子線照射効果の非依存生、バイスタンダー効果におけるシグナル伝達経路にギャップ結合が深く関与していることを明らかにした。ii)脳機能ならびに脳腫瘍に対する重粒子線による照射効果に関する研究 脳ニューロン細胞およびグリア細胞の研究:脳ニューロン、グリア細胞のみの培養系を用いて、脳正常組織・神経細胞,血管内皮細胞における炭素イオン線のX線に対するRBE(生物学的効果比)の検討をおこなった。結果:ラット未熟(培養後7日目)脳神経細胞における、炭素イオン線1回照射時のアポトーシスの誘導頻度は、同線量のX線1回照射に比べ約5〜6倍高く、RBEは約5〜6と考えられた。成熟(培養後21日目)脳神経細胞でのRBE、および、分割照射時のRBEについては、次年度に持ち越した。脳の悪性腫瘍の研究:我々は、神経膠芽腫細胞の悪性度の原因として、放射線に対する腫瘍の遊走能が関与していることを見いだしているが、この遊走能に関する重粒子線による増進のメカニズムをAkt蛋白関連シグナル伝達経路を中心として研究した。結果:「重粒子線照射は神経膠芽腫細胞の単層培養モデル下では、腫瘍細胞の老化様壊死を誘導し、X線と比較してより低線量で効果的な細胞死を誘導できた。一方、腫瘍塊に近い重層培養モデルを用いた炭素照射ではX線よりも顕著な遊走能の亢進が誘導された。背景の分子機構は複合的と考えられるが、その一部としてイオン型AMPA受容体を介するAktの燐酸化シグナルの亢進が示唆された。
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