[1]ラット下肢虚血モデルにおける検討 ラット下肢虚血モデルを作成し、^<125>I-標識HGFトレーサの集積部位がHGFレセプターの発現部位と一致するのか、C-Metの発現状態を免疫細織染色法で、また毛細血管数の増加を抗CD-31抗体(血管内皮細胞マーカーに対する抗体)を用いて検討した。さらに^<99m>Tc-sestamibiなどの血流トレーサを併用しDual autoradiographyを行い、下肢血流との比較を行った。さらに^<123>I-標識HGFトレーサを創成しHGFプラスミド筋注後、経時的に^<99m>Tc-sestamibiによる下肢血流の改善程度と本トレーサの分布を比較することにより、血管新生標的分子画像としての有用性を確立した。 [2]ラット心筋虚血モデルにおける検討 ラット心筋虚血モデルを作成し、下肢虚血モデルと同様の手法を用いて、本トレーサの有用性を検討した。さらにラット心筋虚血モデルにおいて虚血心筋周辺に且HGFプラスミドを注入した。次いで、[1]と同様にDual isotope autoradiographyを行いHGFプラスミド投与後における心筋血管新生療法の効果判定が行えるか検討した。 [3]腫瘍移植モデルマウスにおける検討 MC-RH777ラット肝臓癌由来、およびHUCCT1ヒト胆管癌由来の移植細胞を用い、腫瘍移植モデルマウス作成、移植後、腫瘍の成長した12-28日後に^<125>I-HGFトレーサを投与、autoradiographyを行い、^<125>I-HGFトレーサの集積と、C-Metの発現を免疫組織染色で確認した。次いで、腫瘍部位における血流および糖代謝の程度を^<99m>Tc-sestamibiおよび^<14>C-DGの分布と比較するためDual autoradiohraphyを行った。さらに血管新生阻害剤(たとえばBevacizumab)を用いて癌休眠療法をラット担癌モデルにて行い、投与前後におけるHGFおよび血流・代謝状態について比較した。このことにより血管新生抑制療法の効果判定が行えるのか検討した。
|