研究課題
本研究の目的は、超音波の骨組織による屈折、吸収、散乱、反射という壁をうち破り、骨組織に囲まれた臓器、物質をリアルタイムに画像化することで、それらの形態学的情報と機能情報のダイナミクスを画像化し、それによって医学診断の高度化、医療の質的向上、医療コストの低減化、装置のポータブル化を実現することである。平成20年度は、以下の研究を行って成果を上げた。(1)人口骨内の非破壊細胞量評価システムの細胞量定量評価法の開発(医学診断の高度化)本システムにより得られた超音波波形を解析して特徴値を抽出し、真値との比較により重回帰分析及びファジィ推論による細胞量推定モデルを構築して細胞量を推定した。それぞれの手法に対して精度評価を行った結果、ファジィ推論により高い精度(感度:2%)することができた。(2)骨の音速と厚み情報を同時取得する方法の開発(装置のポータブル化)本研究では圧力を加えないパルスエコー法による、音速から計算された画像化法を提案する。入射角度の異なる3つのプローブを用いて、音速と厚さを同じ計測・計算し、物体形状の画像化法を開発した。骨と類似した硬組織モデルを用いた実験の結果、誤差率6.0%以下で物体形状を画像化できた。(3)骨盤に囲まれている大腸手術支援のための大腸の厚さ評価システム(医学診断の高度化)実際の直腸がん手術で使用される装置の先に超音波プローブを5つ固定し、各部分の厚みの計測システムを開発した。これにより生態擬似ファントムの厚みを計測委した結果、5.09%の誤差率で求めることができた。さらに実際の豚の腸、厚みを変化させた鶏肉の厚みを推定した結果、厚みの変化を観測することができた。
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