研究課題/領域番号 |
20390361
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山口 幸二 九州大学, 大学院・医学研究院, 共同研究員 (50191226)
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研究分担者 |
片野 光男 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10145203)
中村 雅史 九州大学, 大学病院, 講師 (30372741)
森崎 隆 九州大学, 大学院・医学研究院, 共同研究員 (90291517)
大西 秀哉 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (30553276)
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キーワード | 大腸癌 / 膵癌 / ガンマセクレターゼ複合体 / Presenilin-1 / Presenilin-2 / Nicastrin / 細胞周期 / 細胞増殖 |
研究概要 |
本年度は、昨年度新たに見いだしたガンマセクレターゼ(GS)複合体による膵癌細胞の細胞周期調節作用に焦点を当て、解析した。 見いだされた新知見は次のようである。 1.GS複合体構成因子のうち、Presenilin 2(PS2)は細胞周期促進的に働いており、ノックダウンにより、細胞周期はG0/G1に停止し、Taxaneを初めとする細胞周期依存性の抗癌剤の作用を著明に現弱させた。興味深いことに、この作用はGSの酵素活性非依存性であり、結果として、GS阻害剤の効果をも現弱させた。これら新たに見いだされた成果は、PS1が膵癌の増殖制御に関与している事を示唆しており、PS1の細胞周期制御機能を標的とした新たな治療法開発の可能性が示された。 2.一方、PS2は、細胞周期抑制的に働いており、ノックダウンにより、細胞増殖は軽度促進した。このことは、PS1/PS2バランスが細胞周期制御に関与している事を示唆する結果を得た。 3.GS複合体構成分子を順番にノックダウンする系により、細胞周期およびTaxane感受性に及ぼす影響を解析中であるが、Nicastrin(NCT)のノックダウンによりPS1/PS2同時ノックダウンと類似した細胞周期変化およびTaxane感受性変化を示すという興味深い結果を得た。 これら成果の一部は、本年度論文投稿した。また、GS複合体が癌幹細胞の薬剤抵抗性や細胞周期停止に関与しているという新たなテーマが誕生した。さらに、我々の開発した半定量的蛍光免疫組織染色法を用いて、膵癌および大腸癌組織におけるPS1およびPS2発現を解析した。
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