Temozolomide全身投与とACNU-CED法の併用による抗腫瘍効果の検討(1)in vitroにおけるTemozolomideとACNUの併用による抗腫瘍効果の検討、およびtemozolomide適投与法の決定ヒト膠芽腫培養細胞U373MGとT98MGを用いた。U373MGT98MG細胞をEMEM培地にて培養し0.9%saline(10%DMSO)に溶解したTemozolomideを培養液中に投与する。10uM-1mM3-5日間連続投与後、細胞からタンパク質を抽出しウエスタンブロット法にてMGMTタンパク質の発現を解析した。結果U373MGではMGMTタンパク質の発現低下を認めたが、T98MGでは明らかな発現の低下を認めなかった。引き続き条件を変えて至適条件を検討中である。(2)in vivoにおけるTemozolomideとACNU-CED法の併用による毒性試験オスSprague-Dawleyラットを用いる。0.01mg/ラットのACNU-CED単独を対照とし、Temozolomideを350mg/m^25日間連続投与群(n=3)、にわけ、腹腔内に投与した。投与終了後翌日にACNU-CEDを行った。投与後30日後にラットを安楽死させ、脳を摘出し5umのパラフィン切片を作成後、H&E染色をおこなった。経過中、ラットに明らかな全身毒性は認められなかった。 (3)in vivoにおけるTemozolomideとACNU-CED法の併用療法のメカニズムの解明と抗腫瘍効果の検討オスヌードラットFisher344/NJcl-rnu/rnuを用いたヒト膠芽腫培養細胞U373MG50×10^4個を10ulのPBSに調整した。毒性実験と同様の手法を用い、脳表から4.5mm、4.0mmに5ulずつ腫瘍細胞懸濁液を注入する。腫瘍移植後Temozolomideの350mg/m^25日間(9-13日目)(N=8)腹腔内投与を開始した(図7)。2ヶ月後ラットを安楽死させ脳内切片を作成したがコントロール群には腫瘍は認められなかった。
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