研究課題/領域番号 |
20390388
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90285007)
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研究分担者 |
濱田 洋文 札幌医科大学, 医学部, 教授 (00189614)
寳金 清博 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90229146)
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キーワード | 移植・再生医療 / 再生医学 / 神経科学 / 脳・神経 / 発生・分化 |
研究概要 |
我々は、骨髄間葉系幹細胞をドナー細胞とした移植研究に注目し、亜急性期の脳梗塞に対する新たな細胞治療について研究しており、本年度は、下記の結果を得た。 脳梗塞亜急性期における梗塞巣の病態生理の解明を一から見直し、脳梗塞巣および周囲脳組織について、画像診断学的所見と組織学的所見との比較解析を行った。その結果、脳梗塞の後、MRIのT2WIやDWIで認められるhigh intensity areaは、従来の常識と比べても長期間に渡って不可逆性変化に陥っているのではないことが判明した。さらには、それらの領域は、幹細胞治療することで、ダメージを最小限に軽減することが可能であることが判明した。 さらに、移植した骨髄間葉系幹細胞が治療効果を発揮する機序について、神経栄養作用の観点から解析した結果、脳梗塞の亜急性期であっても、神経栄養作用が働き、尚且つ、ある程度の治療効果が期待できることが判明した。 まとめると、本年度は、(A)脳梗塞の亜急性期における病態生理についての新しい知見が得られた。(B)さらには、治療メカニズムとして、従来、想像すらできなかった、神経栄養作用が関係しているという新知見が得られた。以上のように、補助金は補助条件に従って、非常に有効に使用されている。
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