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2010 年度 実績報告書

前立腺癌再燃の分子機序解明とその治療戦略構築のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20390421
研究機関金沢大学

研究代表者

並木 幹夫  金沢大学, 医学系, 教授 (70155985)

研究分担者 溝上 敦  金沢大学, 附属病院, 講師 (50248580)
京 哲  金沢大学, 医学系, 講師 (50272969)
東 達也  静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (90272963)
キーワード前立腺癌 / 再燃 / アンドロゲン / 間質細胞 / トラニラスト
研究概要

昨年度は、前立腺針生検時に得られた前立腺癌から得られた間質細胞(PCaSC)が前立腺癌細胞LNCaPとの共培養において、DHEAを活性型DHTに変換し、LNCaPのandrogen receptorの活性を増強し、細胞増殖を促進することを確かめたが、今年度は、さらにDHTの前駆体であるAndrostenediolやAndrostenedioneがARの活性や、増殖にどのような影響を及ぼすかを調査した。生理的な濃度のAndrostenedioneやAndrostenediolもDHEAと同様にPCaSCとL、NCaPとの共培養によりDHTに効率よく変換され、増殖を促進することを観察したが、Androstenediolは必ずしもDHTに変換されているだけではなく、むしろDHEA酸化される反応も生じていることを観察した。しかし、AndrostenedioneはTestosteroneへの還元反応が主体であった。さらにDHEAやAndrostenedioneからはわずかにestrogenへの代謝も観察された。さらにDHEAからtestosteroneへの代謝を阻害する目的で代謝酵素であるAKRIC3阻害剤のIndometacinを使用したところ、部分的のその代謝を阻害した。間質細胞でのEstorgenへの代謝は乳癌では十分に増殖を促進しうる濃度であった。前立腺癌組織内の微小環境において間質細胞と共に生理的に血清中濃度で存在するDHEA、Androstenedione、AndrostenediolによってからT・DHTへ変換され、それが再燃に関与している可能性が示唆された。また、骨でのTGF-beta産生を抑制する可能性のある古くからある抗アレルギー薬tranilastを用いて臨床試験を行ったところ、骨転移のある再燃前立腺癌患者21人中3人においてPSA低下が観察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Preliminary results of tranilast treatment for patients with advanced castration-resistant prostate cancer.2010

    • 著者名/発表者名
      Izumi, K, Mizokami, A.Namiki, M, et al.
    • 雑誌名

      Anticancer Research

      巻: 30 ページ: 3077-3081

    • 査読あり
  • [学会発表] 再燃前立腺癌に対するトラニラストによる抗腫瘍効果の臨床的検討2010

    • 著者名/発表者名
      溝上敦、泉浩二、並木幹夫
    • 学会等名
      第60回日本泌尿器科学会中部総会
    • 発表場所
      愛知県産業労働センター(名古屋) 招待講演
    • 年月日
      2010-12-01

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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