研究課題/領域番号 |
20390445
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
池田 勝久 順天堂大学, 医学部, 教授 (70159614)
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研究分担者 |
楠 威志 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30248025)
古川 正幸 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20359524)
美野輪 治 順天堂大学, 理化学研究所, 上級研究員 (00181967)
欠畑 誠治 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (90261619)
神谷 和作 順天堂大学, 医学部, 講師 (10374159)
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キーワード | 蝸牛 / 内リンパ / 半規管 / アデノウイルスベクター / アデノ随伴ウイルスベクター / 聴性脳幹反応 / コルチ器 / コルチ器 |
研究概要 |
蝸牛側壁に作製した小孔からの内リンパへの投与法と正円窓からの外リンパへの投与でARBによる侵襲性を検討した。内耳への遺伝子導入の方法として蝸牛壁に小孔を開けて内リンパ腔への投与、正円窓から外リンパ腔への投与、半規管から外リンパ腔への投与があるが、半規管からの投与は導入効率が低いため今回は検討しなかった。ウイルスベクターはアデノウイルスベクター(AdV)とアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)を用いた。アデノウイルスベクターとアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)の2種類でGFPの免疫染色による内耳の構成細胞への高効率な発現を検討する。E1とE3遺伝子領域を欠損したAAVベクターに正常Gjb2遺伝子を組み込んだ。また、投与前後に聴性脳幹反応を行い、聴力を比較した。AdVを蝸牛壁から内リンパ腔へ投与すると支持細胞への発現は認めたが、投与時の侵襲により聴力は全音域で80dB以上と悪化した。また、正円窓から投与すると聴力は10dB以内の変化しか認めないが外リンパ腔の辺縁の中皮細胞にしか発現を認めず、支持細胞を含むコルチ器には発現を認めなかった。一方、AAVを蝸牛壁から投与するとAdVの投与時と同様に支持細胞への発現は認めたが、聴力も同様に低下した。正円窓からAAVを投与すると聴力の低下は10dB以内で成熟マウスでは内有毛細胞に発現をみとめた。一方で、出生直後のマウスを用いた検討ではDeiters細胞などの支持細胞に発現を認めた。
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