研究課題/領域番号 |
20390464
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
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研究分担者 |
井上 佳世子 (野澤 佳世子) 新潟大学, 医歯学系, 特任准教授 (90303130)
河野 芳朗 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60303129)
鈴木 晶子 新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (70509538)
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キーワード | カベオラ / 歯根膜ルフィニ神経終末 / 機械受容 / カルシウムイオン / カベオリン / 終末シュワン細胞 |
研究概要 |
本研究の目的は歯根膜機械受容器のルフィニ神経終末の軸索終末-終末シュワン細胞間に豊富に存在するカベオラに着目し、免疫細胞化学ならびに分子生物学的手法を用いて、歯根膜ルフィニ神経終末におけるカベオラの存在意義を明らかにすることにある。 本年度は正常ラット歯根膜を用いて、カベオラの機械受容機構における存在意義を解明する目的で、免疫組織化学的手法を用いてcaveolin-1, -3 (Cavl, 3) and Ca^<2+>-ATPaseの局在を検索した。 1.歯根膜ルフィニ神経終末はcaveolin-1陽性を示したが、caveolin-3陰性であった。 2.免疫電顕法による観察により、caveolin-1反応は終末シュワン細胞の細胞体、細胞質突起のカベオラ様構造に局在していたが、軸索のカベオラ様構造は陰性であった。さらにこの結果は非特異的コリンエステラーゼ染色とcaveolin-1免疫染色により確認された。 3.軸索特異タンパクであるprotein gene product 9.5またはシュワン細胞のマーカータンパクであるS-100タンパクとCa^<2+>-ATPaseの二重染色法により、Ca^<2+>-ATPaseは軸索のカベオラ様構造に局在したが、シュワン細胞は陰性であった。 以上の結果から、Ca^<2+>は機械受容に関わっていると考えられていることから、caveolin-1とCa^<2+>-ATPaseの特徴的な局在パターンは機械受容にCa^<2+>の急速な除去に関与していることが考えられた。
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