歯周炎における新規病態因子の分子制御機構に関する研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20390469
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 形態系基礎歯科学
• 研究機関: 独立行政法人国立長寿医療研究センター
• 研究代表者: 新飯田 俊平 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 室長 (10137630)
• 連携研究者: 宮内 睦美 広島大学, 大学院・医歯薬総合研究科, 准教授 (50169265) ; 柴山 恵吾 国立感染症研究所, 部長 (50283437)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 骨破壊 / 破骨細胞 / TLR / γ-GTP / バクテリア

研究概要

我々はバクテリアγ-GTP(bGGT)が破骨細胞形成を刺激することを見出した。本研究ではbGGTによる破骨細胞分化誘導の分子機構について検討した。バクテリア由来分子には細胞膜上のToll-like receptor (TLR) familyが関与することから、複数のTLRsに共通するアダプター分子MyD88のKOマウス骨髄マクロファージ(BMM)を用いた実験を行った。その結果、MyD88欠損BMMからは破骨細胞は誘導されなかった。さらに、TLR4欠損BMMでも同様の結果が得られた。またbGGTはLPSと同じように細胞内シグナル伝達を行うことが確認された。これらの結果から、bGGTはTLR4を介して破骨細胞形成を刺激していることが示された。

研究成果

• [雑誌論文] Rho-kinase limits FGF-2-stimukated VEGF release in osteoblasts. (2010)
  • 著者名/発表者名: Natsume H, Tokuda H, Adachi S, Takai S, Matsushima-N R, Kato K, Minamitani C, Niida S, Mizutani J, Kozawa O, Otsuka T.
  • 雑誌名: Bone 46(4) ページ: 1493-1497
• [雑誌論文] Is structural remodeling of fibrillated atria the consequence of tissue hypoxia? (2010)
  • 著者名/発表者名: Ogi H, Nakano Y, Niida S, Dote K, Hirai Y, Suenari K, Tonouchi Y, Oda N, Makita Y, Ueda S, Kajihara K, Imai K, Sueda T, Chayama K, Kihara Y.
  • 雑誌名: Circulation J 74(9) ページ: 1815-1821
• [雑誌論文] A notch ligand, delta-like 1 functions as an adhesion molecule for mast cells. (2010)
  • 著者名/発表者名: Murata A, Okuyama K, Sakano S, Kajiki M, Hirata T, Yagita H, Zuniga-Pflucker JC, Miyake K, Akashi-Takamura S, Moriwaki S, Niida S, Yoshino M, Hayashi S-I.
  • 雑誌名: J Immunol 185(7) ページ: 3905-3912
• [雑誌論文] Hyaluronan deficiency in tumor stroma impair macrophage trafficking and tumor neovascularization. (2010)
  • 著者名/発表者名: Kobayashi N, Miyoshi S, Mikami T, Koyama H, Takeoka M, Sano K, Amano J, Isogai Z, Niida S, Oguri K, Okayama M, McDonald JA, Kimata K, Taniguchi S, Itano N.
  • 雑誌名: Cancer Res 70(18) ページ: 7073-7083
• [雑誌論文] Regulation of MyD88 aggregation and MyD88-dependent signaling pathway by sequestome 1 and histone deacetylase 6. (2010)
  • 著者名/発表者名: Into T, Inomata M, Niida S, Murakami Y, Shibata KI.
  • 雑誌名: J Biol Chem 285(46) ページ: 35759-69
• [雑誌論文] Bone mineral analysis through dual energy X-ray absortptiometry in laboratory animals. (2009)
  • 著者名/発表者名: Tsujio M, Mizorogi T, Kitamura I, Maeda Y, Nishijima K, Kuwahara S, Ohno T, Niida S, Nagaya M, Saito R, Tanaka S.
  • 雑誌名: J Veterinary Med Sci 71 ページ: 1493-1497
• [学会発表] Rho-kinase阻害剤は骨芽細胞においてトランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)による血管内皮細胞増殖因子(VEGF)産生を抑制する. (2010)
  • 著者名/発表者名: 徳田治彦, 小澤修, 原田敦, 細井孝之, 新飯田俊平
  • 学会等名: 第52回日本老年医学会
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] 骨吸収マーカーを用いた骨粗鬆症一次スクリーニングの検診成績. (2010)
  • 著者名/発表者名: 森脇佐和子, 上西一弘, 徳田治彦, 原田敦, 濃沼信夫, 新飯田俊平
  • 学会等名: 第28回日本骨代謝学会
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] Aging impacts on miRNAs expression in blood. (2010)
  • 著者名/発表者名: 村松昌, 山本誠士, 森脇佐和子, 本山昇, 徳田治彦, 新飯田俊平
  • 学会等名: 日本RNAi研究会
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] 骨粗鬆症スクリーニングにおける尿中・-GTP の有用性についての検討. (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中伸哉, 森脇佐和子, 上西一弘, 濃沼信夫, 田中清, 池田義孝, 新飯田俊平
  • 学会等名: 第16回埼玉骨粗鬆症研究会
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] 脳微小血管網を構成するペリサイトは造血系細胞由来である. (2010)
  • 著者名/発表者名: 山本誠士, 村松昌, Bon-nyeo Koo, 向山洋介, 喜多紗斗美, 岩本隆宏, 東英梨月, 堂本光子, 渡邊泰秀, 小室一成, 大澤毅, 高橋宏行, 高野健一, 生谷尚士, 長井良憲, 高津聖志, 薄井勲, 戸邉一之, 新飯田俊平, 澁谷正史, 松田直之, 服部裕一
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会年会
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] Toll-like receptor 2アゴニストによるRANKL-およびTNFa-非依存的な破骨細胞誘導 (2008)
  • 著者名/発表者名: 鈴木恵子, 新飯田俊平, 山田庄司
  • 学会等名: 第26回日本骨代謝学会
  • 年月日: 20080000
• [学会発表] 歯肉溝滲出液中γ-グルタミルトランスペプチダーゼ値を用いた歯周診断システムの構築の可能性について (2008)
  • 著者名/発表者名: 川添祐亮, 宮内睦美, 田妻進, 古庄寿子, 鈴木恵子, 新飯田俊平, 高田隆
  • 学会等名: 第1回日本口腔検査学会
  • 年月日: 20080000
• [備考] 特になし