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2008 年度 実績報告書

転写因子NF-κBによる破骨細胞分化の分子機構の解明と歯周病治療戦略への展開

研究課題

研究課題/領域番号 20390473
研究機関九州歯科大学

研究代表者

自見 英治郎  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40276598)

研究分担者 青木 和広  東京医科歯科大学, 歯学部, 准教授 (40272603)
福島 秀文  九州歯科大学, 歯学部, 助教 (70412624)
キーワードNF-κB / 破骨細胞分化
研究概要

【目的】転写因子NF-κBは破骨細胞の分化や骨吸収機能の調節に重要な役割を担っている。NF-κBの活性化機構は、IκBキナーゼ(IKK)βによるIκBのリン酸化と分解を伴う古典的経路と、NF-κB-inducing kinase(NIK)によるIKKαの活性化とそれに続くNF-κB2のp100からp52へのプロセシングが関与する非古典的経路が存在する。今回我々は、自然発症型免疫不全マウスであり、NIK遺伝子に機能欠損型の点変異を有するaly/aly(aly)マウスを用いて破骨細胞分化における非古典的経路の役割について検討した。【方法と結果】(1)4週齢の野生型およびalyマウスの脛骨の組織切片を作製し、von Kossa染色および酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ染色を行ったところ、alyマウスは野生型と比較して破骨細胞数の減少と著明な骨量増加が認められた。(2)野生型およびalyマウスの骨髄細胞をM-CSFとRANKLで刺激したところ、alyマウスでは野生型と比較して、破骨細胞形成が抑制された。(3)alyマウスの骨髄細胞に恒常的活性型IKKαおよびNFATc1を過剰発現すると破骨細胞形成の抑制は回復した。(4)破骨細胞が野生型マウス同様に存在するNF-κB2欠損マウスにp100のみ過剰発現させると破骨細胞形成は抑制され、p52のみ過剰発現させると破骨細胞形成は促進された。【考察】NF-κB2前駆体p100は破骨細胞形成を負に調節し、p100のプロセシングにより誘導されるp52は破骨細胞分化を促進すると考えられる。以上の結果から、NF-κB2のp100とp52の発現バランスが破骨細胞分化の調節に重要であることが示唆された。(論文投稿中)

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 炎症性サイトカインTNFαによるBMPシグナルの抑制機構2009

    • 著者名/発表者名
      山崎雅人, 福島秀文, 進正史, 高橋哲, 自見英治郎
    • 学会等名
      歯工連携キックオフシンポジウム
    • 発表場所
      北九州
    • 年月日
      2009-01-16
  • [学会発表] NF-κB inducing kinase (NIK)の骨リモデリングにおける役割2009

    • 著者名/発表者名
      福島秀文, 丸山俊正, 中尾加代子細川隆司, 自見英治郎
    • 学会等名
      歯工連携キックオフシンポジウム
    • 発表場所
      北九州
    • 年月日
      2009-01-16
  • [学会発表] 転写因子NF-κBは骨誘導因子BMPシグナルを抑制する2008

    • 著者名/発表者名
      山崎雅人、福島秀文、片桐岳信、高橋哲、自見英治郎
    • 学会等名
      第50回歯科基礎医学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20080923-20080925
  • [学会発表] NIK aly mutantによる骨代謝調節機構2008

    • 著者名/発表者名
      福島秀文、中尾加代子、自見英治郎
    • 学会等名
      第50回歯科基礎医学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20080923-20080925

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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