研究課題
基盤研究(B)
(1)実験系を確立するための予備実験としてラットを用いた動物実験を行なう。本研究は天然歯とインプラントを対象として行なう予定である。天然歯はラット上顎の臼歯を対象とし、通常通り固形飼料を与えて咬合機能を担う臼歯と、対合歯を抜去して咬合力を排除した臼歯を組織学的に比較し、必要に応じて免疫組織化学による骨関連タンパクの発現を検索する。(2)一方、ラット上顎への純チタンインプラント植立は既に藤井らによって確立されている方法に従って行なう。これに関しても、対合歯を抜去して咬合を与えないものと、埋入したインプラントがオッセオインテグレーションを獲得した後に金属板を合着して咬合力を負荷するものとで同様に比較する。(3)実験系を確立した後、ラット上顎臼歯歯根周囲の骨をマイクロCTにて撮影し、その画像データを3次元有限要素法の解析ソフトに入力する。応力分布の検索は、実際にかかる咬合力(固形飼料を砕く際の測定値を使用)を中心に、数種類の咬合負荷をプログラム上で想定して行なう。この結果得られた応力分布と、上記で得られた実際の組織学的観察結果を比較検討し、両者の相関を検索して、in vivo で起こる骨改造に相関する応力分布を示す条件を特定する。(4)インプラントを埋入する患者様、特に自家骨移植併用による上顎洞底挙上後にインプラントを埋入する患者様のCT撮影を行い、埋入直後の撮影データを上記実験と同様に3次元有限要素法解析ソフトに入力し、一定条件で応力解析を行なう。この結果と、1年経過後のCT像とを比較することで、想定された応力分布に対して実際にどのように骨改造が行なわれたかを検索する。
すべて 2011 2010 2009
すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件)
REVISTA ROMANA DE STOMATOLOGIE-VOLUMUL LVII, NR. 1
ページ: 62-66