研究課題/領域番号 |
20390506
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
樋田 京子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (40399952)
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研究分担者 |
進藤 正信 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20162802)
戸塚 靖則 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00109456)
東野 史裕 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (50301891)
樋田 泰浩 北海道大学, 病院, 講師 (30399919)
北村 哲也 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 学術研究員 (00451451)
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キーワード | 血管新生阻害 / 腫瘍 / 微小環境 / 血管内皮 |
研究概要 |
腫瘍の血管は腫瘍の進展と転移に大きな役割を果たしていることから血管新生阻害療法にはがんの治療法として重要なものであることが認知され始めている。ところが従来の血管新生阻害剤は正常血管内皮細胞を用いて研究開発されたものがほとんどである。申請者らは腫瘍血管内皮の分離と培養に世界に先駆けて成功した後に、それらが正常血管内皮とは様々な点で異なることを報告してきた(Hida K., et.al. Cancer Re 2004)。理想的な血管新生阻害剤を開発するためには、腫瘍血管内皮の生物学的な特異性を把握することが重要である。そのことを目的として申請者は4つの異なる腫瘍(口腔扁平上皮癌を含む)から純度の高い腫瘍血管内皮細胞を分離することができ、これらが増殖能や遊走能などが高いことなどがわかった。さらに遺伝子の発現パターンをDNA microarrayにて正常血管内皮と比較検討することまで研究を進めることができた。DNA microarray解析により4つの腫瘍血管内皮細胞に共通して発現亢進している遺伝子を汎腫瘍血管内皮マーカー(さらには汎腫瘍マーカー)として重要なものとしてピックアップすることに成功している(マーカーに関して特許出願にむけて準備中)。それらのうち4個の遺伝子は実際のヒトの腫瘍血管にも発現がタンパクレベルで確認でき、23個の遺伝子に関してはSYBRを用いたreal-time PCRによってその発現亢進が確認された。平成20年度はさらに、これらのマーカーのうち標的可能なものを絞り込み、siRNAならびに既存のinhibitorなど使用可能なものを腫瘍血管内皮細胞特異的に標的化する目的でin vivoで用い、その抗腫瘍効果を確認した。さらに他の遺伝子に関してもノックダウン実験などを行いその阻害の機序についての解析を行っている。
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