研究概要 |
本研究において、口腔扁平上皮細胞癌における重要な役割を果たしているmicroRNA(miRNA)が存在するかどうかを検索し、もし存在する場合にはその機能と臨床的意義を明らかにすることを目的とした。まず、10種類の口腔癌由来細胞株に関してmiRNA microarrayで解析を行い、その結果を、qRT-PCR法で確認したところ、miR-196aが発現増強を示し、miR-125b,miR-222,let-7b and let-7cが発現減弱を示した。これらのmiRNAの内、最も安定していたmiR-125bに関して機能解析を行った。まず、臨床症例50サンプル中43サンプルで発現低下が明らかとなり、また、TNM分類のT因子、ならびに予後と強い相関を示した。さらにmiR-125bを強制発現させたところ癌細胞の増殖が抑制された。
|