研究課題/領域番号 |
20390520
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
新谷 悟 昭和大学, 歯学部, 教授 (80294429)
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研究分担者 |
羽鳥 仁志 昭和大学, 歯学部, 准教授 (20245814)
伊東 大典 東京医科歯科大学, 硬組織疾患ゲノムセンター, 特任講師 (40286844)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / テロメラーゼ / ウィルス性剤 / テロメライシン / テロメスキャン |
研究概要 |
最近の分子生物学の進歩により、癌細胞の悪性形質の発現に重要な分子を標的とした抗癌治療の開発が試みられている。染色体末端のテロメア長を保つ作用を持つ酵素テロメラーゼは85%以上の癌細胞でその活性の上昇が知られており、現在、癌治療のターゲットとして最も注目を浴びている分子の一つである。口腔扁平上皮癌においてもテロメラーゼ構成分子であるhTERT (human telomerase reverse transcriptase)発現が認められると推測され、テロメラーゼ(hTERT)活性依存的薬剤の標的疾患であると考えられる。本研究では、口腔扁平上皮癌を対象とした基礎研究に基づいて、テロメラーゼ依存性新規抗癌ウイルス性剤テロメライシンおよびテロメスキャンを用いた診断・治療の臨床応用を目指した前臨床研究を推進し、口腔癌の新たな治療戦略の早期開発を目指している。本年度は、同所性移植モデルにおけるテロメライシンの選択的増殖と抗腫瘍活性の検討を行った。具体的にはテロメライシンを腫瘍塊に局所注射を行い、経時的に腫瘍体積およびマウスの体重の変化について検討した。その結果、コントロール群に比較して、テロメライシン投与群は経時的に腫瘍体積の減少を認めた。また、一旦は腫瘍による摂食障害のため体重が減少するが、腫瘍の縮小に伴い摂食障害が改善され、体重が増加していった。このためin vivoにおいても明らかな抗腫瘍効果を認めたと考えられる。次にテロメスキャンを用いて、腫瘍塊に局所注射したところ、腫瘍はGFPの蛍光発色を認めた。さらに転移リンパ節に対しても同様の発色を認めた。以上により、テロメスキャンは腫瘍の伸展範囲を検索できる可能性が示唆された。
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