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2010 年度 実績報告書

bFGFによる口蓋裂術後瘢痕形成の制御に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20390526
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

石川 博之  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (20184492)

研究分担者 沢 禎彦  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (70271666)
敦賀 英知  福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (30295901)
谷口 邦久  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (90105685)
秦 雄一郎  福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (60465747)
キーワード口蓋裂 / 瘢痕組織 / bFGF / 筋線維芽細胞 / アポトーシス
研究概要

今年度は、昨年度に行ったbFGFの筋線維芽細胞のアポトーシス促進効果について定量的に評価した結果をまとめて学会発表を行った。
20日齢の雄性Wistarラットを80匹用い、対照群、粘膜骨膜を剥離した瘢痕形成群、剥離直後にbFGFを投与しフィブリン糊で被覆したbFGF投与群、Sham群を設定した。昨年度の術後2日、5日、1週に術後2週を加え、各時点で麻酔下に屠殺し前頭断連続切片を作製し、HE染色による病理組織学的検索と筋線維芽細胞に発現するα-SMAとアポトーシス細胞を染め分けるTUNEL法の蛍光二重染色を用いて免疫組織化学的検索を行った。さらに今回、α-SMAがアポトーシスを起こした面積を画像処理ソフトウェアImageJにて定量し、Scheffe法にて多重比較検定を行った。
結果は、α-SMAのアポトーシス陽性反応について、瘢痕形成群、Sham群において術後5日、1週で対照群と比較して有意に増加し、術後2週で減少を認めた。一方、bFGF投与群は、術後2日で対照群と比較して有意に増加し、術後5日以降で減少を認めた。このことから、bFGFを投与することにより、創傷治癒過程で現れる筋線維芽細胞のアポトーシスが促進されていることが考えられた。さらに、bFGF投与群は、HE染色像において術後2週で瘢痕形成群、Sham群と比較して線維性結合組織が疎であり対照群に類似した組織像を示し、二重免疫染色像において筋線維芽細胞と思われるα-SMAの陽性反応が減少していた。これらのことから、bFGFを投与することにより、筋線維芽細胞が減少し、瘢痕形成が緩和される可能性が考えられた。
今後は、この結果を論文として公表するとともに、現在進めている、コラーゲン線維の動態と歯列幅に対するbFGFの効果について、実験結果を学会発表と論文投稿を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ラット口蓋部の創傷治癒における筋線維芽細胞のアポトーシスに対するbFGF投与の定量的評価2010

    • 著者名/発表者名
      植木猛士、秦雄一郎、敦賀英知、沢禎彦、谷口邦久、石川博之
    • 学会等名
      第69回日本矯正歯科学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      20100927-29

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公開日: 2012-07-19  

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