本研究では、Push Back法による口蓋形成手術において、術直後のbFGFの局所投与により瘢痕形成の抑制と上顎骨の成長抑制の緩和をはかる新しい口蓋裂治療の確立のため、動物モデル実験により基礎データの蓄積を目指す。具体的には、ラット口蓋に粘膜骨膜剥離の骨露出創を形成し、フィブリングルー塗布後にbFGF水溶液の局所投与を行い、その創傷治癒過程の検索から、bFGFの筋線維芽細胞のアポトーシスの促進効果、コラーゲン線維成熟の抑制効果、血管新生の効果、さらに骨成長に与える影響を明らかにすることを目的とする。
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