研究概要 |
1) 歯根膜特異的Periostinアイソフォームの解析 各種リコンビナントPerlostinアイソフォームでマウス歯根膜細胞を刺激し、MAPKシグナル経路のタンパクリン酸化をMAPKシグナルアレイを用いて網羅的に解析したところ、歯根膜特異的アイソフォーム刺激においてRSK2のリン酸化が亢進することが明らかとなった。 2) グルタミン酸関連分子の発現解析 マウス矯正モデルにおいて実際に歯に矯正力を付与し、歯根膜組織にメカニカルストレスを加えたときのグルタミン酸関連分子の発現状況をin situハイブリダイゼーションにて解析した。その結果、伸展側の歯根膜においてHomerl, Vglutl, Grlnl, mGluR3, mGluR5, mGluR6のグルタミン酸関連分子の遺伝子発現が上昇することが明らかとなった。 3) 歯根膜特異的PLAP-1の歯根膜発生時期における発現解析 歯の発生過程におけるPLAP-1の発現を明らかにするため、マウス胎児期の歯胚および切歯におけるPLAP-1の発現を免疫組織化学染色により解析した結果、歯胚の発生過程においては、鐘状期後期以降、将来歯根膜へと分化する歯小嚢においてPLAP-1タンパクの発現が確認された。マウス切歯においても、歯根膜特異的にPLAP-1タンパクの発現を認め、特にその発現は切端側の成熟した歯根膜において上昇した。 4) in vivo歯周病易感受性モデルマウスの作製と表現型解析 歯根膜特異的PeriostinアイソフォームおよびPLAP-1をCAGプロモーターによって強発現させたトランスジェニックマウスにおける歯周組織の形態を組織学的に解析した結果、明らかな表現型は認められなかった。現在、PLAP-1ノックアウトマウスの作製に成功し、PLAP-1の機能を欠損した場合の歯周組織における表現型を解析している。
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