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2010 年度 実績報告書

ナノテクノロジーを用いた歯周病診断キットの開発と健康情報ネットワーク研究への展開

研究課題

研究課題/領域番号 20390531
研究機関九州歯科大学

研究代表者

西原 達次  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80192251)

研究分担者 辻澤 利行  九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60265006)
キーワード歯周病 / バイオセンサー / 診断機器 / ナノテクノロジー / 歯周病細菌 / 歯周病原因子 / 炎症性サイトカイン / 炎症性メディエーター
研究概要

今年度は,昨年度の予備研究成果を踏まえて,歯周病原生細菌およびその病原因子(組織傷害性酵素,外毒素,内毒素),宿主が産生する炎症性メディエーターおよびサイトカインの検出系の開発を進めてきた.まず,これまで開発してきたセンサーチップを用いてヒトサンプルを測定し,そこで得られた成績の再現性および定量性を検証したところ,生体材料では.数マイクログラムのオーダーまで検出可能であることが明らかとなった.しかしながら,歯周病の病態を把握するためには,感度を向上させていかなければ実用化することは難しいと判断した.そこで,連携研究者である北九州市立大学・国際環境工学部・磯田隆聡准教授と意見交換を行い,センサーチップの基板材料として金を用いることで感度の向上が図れないものかということを提案し,工学的な視点から様々な改良を試みた.さらに,歯周病細菌の検出系では,我々の研究グループが作成したモノクローナル抗体の性状を網羅的に解析し,抗体価および特異性の高いクローンを見出し,2種類の異なるエピトープを認識する抗体の組み合わせで,歯周病細菌を100cells/mlのオーダーで検出することができるようになった.
以上の結果から,今回の礒田准教授が開発した抗原抗体反応を利用したバイオセンサーチップを用いることで,複数の歯周病細菌の検出が可能となった.しかしながら,生体材料から炎症性サイトカインを検出するという当初の目的に関しては,生体内の塩が静電誘導を基本原理とするセンサーチップの感度向上の妨げとなることが判明した.そこで,他の工学系の研究者と予備実験を行い,電気誘導法や蛍光法による測定機器の開発が電気誘導を基本原理とする測定法より,より再現性および感度の高い測定が可能であることが明らかとなった.今後,さらなる感度の向上を目指して研究を展開していくつもりである.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Involvement of adhesion molecule in in vitro plaque-like formation of macrophages stimulated with A.actinomycetemcomitans LPS.2010

    • 著者名/発表者名
      Tsutsumi, T., K.Nakashima, T.Isoda, M.Yokota, T.Nishihara
    • 雑誌名

      J.Periodont.Res.

      巻: 45 ページ: 550-556

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Inflamatory response in epithelial cells induced by mechanical stress is suppressed by Hyaluronic acid.2010

    • 著者名/発表者名
      Toshinaga, A., R.Hosokawa, T.Okinaga, C.Masaki, T.Tsujisawa, T.Nishihara
    • 雑誌名

      Inflammation and Regeneration

      巻: 30 ページ: 120-127

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of lipoproteins on the plaque formation of moraine macrophages.2010

    • 著者名/発表者名
      M.Morishita, K.Nakashima, T.Okinaga, W.Ariyoshi, M.Yokota, T.Nishihara
    • 学会等名
      58^<th> annual Meeting of JADR
    • 発表場所
      Kitakyushu
    • 年月日
      20101119-20101120
  • [図書] 糖尿病第6の合併症 10.歯周病が関連する疾患4 感染症2010

    • 著者名/発表者名
      有吉渉, 沖永敏則, 西原達次
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      医学出版

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公開日: 2012-07-19  

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