研究課題
昨年度に引き続き、既知のAI-2の構造を参考にして、その化学構造を改変した構造類似体の作製を行った。これまでAI-2の構造類似体に関する報告はあまりないが、AI-2が4,5-dihydroxy-2,3-pentanedioneにホウ素分子が取り込まれたフラン系分子であることより、フラノン誘導体などのアナログを検索し、候補となるアナログを合成した。この際、候補となるアナログの遊離型はAI-2同様不安定であることが予想されるため、AI-2の場合、o-phenylenediamineと結合させ、安定化を図った。その生成物はLC-MS分析で確認した。このようにして作製されたアンタゴニストの活性阻害能について検討を加えた。海洋の発光細菌であり、AI-2のレポーター株であるVibrio harveyiはAI-2による発光の制御を行うため、Vibrio harveyiの発光量を測定することによりAI-2の量を測定することが可能である。そこで、この菌株を用いて、合成したアナログのAI-2活性の阻害能を調べ、阻害活性を有するアナログとして有効であるかについてスクリーニングを行ったところ、いくつかのアナログが候補として出てきた。現在、それらのアナログについてバイオフィルム形成阻害剤としての有効性を検討している。
すべて 2010 2009 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)
Biomed Res. 31
ページ: 21-26
J.Periodontology 80
ページ: 1845-1851
Anaerobe (印刷中)
http://www.kenkoyobou.net.college/