研究課題/領域番号 |
20390542
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
深井 喜代子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (70104809)
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研究分担者 |
兵藤 好美 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (90151555)
早瀬 良 岡山大学, 保健学研究科, 助教 (90571927)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | 疼痛看護 / 痛みの評価 / 疼痛ケアネットワーク / 非がん性慢性疼痛 |
研究概要 |
1.訪問看護ステーション管理者を対象に、在宅疼痛患者の状況にかんする実態調査を実施した。調査対象は岡山県内の全施設と中国・四国地方全施設から無作為抽出した計239施設で、36施設から回答を得た。一施設平均の訪問患者数は45.4人で、そのうち痛みのある患者は9.6人であった。うち半数ががん疼痛であったが、腰痛、糖尿病性神経障害による痛み、頭痛、神経痛その他難病による痛みもみられた。57名の個別のデータのうち49名にVAS評価で2.5~6.9の痛みが常在していた。大半の患者に鎮痛薬の使用があったが、罨法や芳香療法の積極的併用が見られた。これらの結果から、在宅療養中の患者の1割以上が常在する痛みに苦しみ、必ずしも適切な疼痛管理下に置かれていない状況が明らかになった。 2.ホームページ「疼痛ケアネットワーク」を通して、一般の対象や専門職に疼痛看護の重要性を呼びかけた。平成24年度も新たな「痛みの体験記」を3本加え、poll形式の痛みのアセスメントの集計結果を更新した(集計総数=355)。専門職向けのページの閲覧を開放し、疼痛関連の内外の学術情報を更新、充実させた。 3.我が国の国立ハンセン病療養所の全調査を実施した。全13施設92部署のうち24部署から回答があった。1部署当たりの看護職数は24名、患者数は28名であった。痛みのある患者数は平均7.6人で75%が手足の痛みを訴えていた(幻肢痛を含む).半数の疼痛患者が常時VAS4-9の中等度以上の痛みを訴えているにも関わらず、NSAIDsを中心とした鎮痛効果の低い薬が投与されているに過ぎなかった。看護職による積極的な代替療法による鎮痛が得られたケースも少数例ではあったが存在した。こうした結果から、看護職が痛みのアセスメントを中心とした疼痛ケアの知識と技術を強化することにより、疼痛管理の困難な患者の痛みが進歩する可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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