我が国の在宅療養中の患者の中には痛みを主訴としながらがん疼痛患者のような組織的な疼痛管理を受けられず、不必要な慢性痛に苦しむ患者が少なくない。このような患者に対応する専門職者は医療社会の現実の中で疼痛管理に苦慮している。そこで本研究は以下3つの目標を掲げて遂行している。 (1)我が国の在宅療養中の患者のうち、がん疼痛及び非がん疼痛のある患者の存在割合とその生活実態を明らかにする。 (2)在宅慢性疼痛患者に起こっている現象を生理・心理・行動など多角的視点で観察・評価する。 (3)在宅患者の疼痛管理体制を改善するために専門職者からなる疼痛ケアネットワークを構築する。
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