研究課題/領域番号 |
20390543
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
辻野 久美子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60269157)
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研究分担者 |
村上 京子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10294662)
守田 孝恵 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00321860)
沓脱 小枝子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50513785)
TURALE SUSAN 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30420516)
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キーワード | 遺伝看護 / 卒後教育 / 遺伝看護教育ワークショップ / 国際情報交換 |
研究概要 |
1. 第1回および第2回の遺伝看護教育セミナーを開催した(開催場所;山口大学)。 第1回(講師;英国Plymouth大学教授・Heather Skirton、演題;“Genetics and nursing : experiences in the UK and Europe、参加者220名。遺伝看護が充実している英国の状況を理解し、山口県における遺伝看護実践の方向性を探ることができた。) 第2回(講師;熊本大学助教・柊中智恵子、演題;「遺伝看護の現状;神経疾患、家族性アミロイドポリニューロパチー」、参加者約100名。演者は数十年にわたって地元で遺伝看護を実践しており、講演内容から家族性の神経疾患に対する遺伝看護ケアと患者の抱える多くの問題について理解が深まった。) 2. 英国Plymouth大学教授・Heather Skirton氏と共に、国際共同研究を実施した。研究課題;A systematic review of genetic competence of midwives in the United Kingdom and Japan、投稿誌;Nursing & Health Sciences(印刷中)、日英両国における助産師の遺伝看護実践能力および実践状況について、過去10年間の文献を基に比較検討を行った。両国共に助産師の遺伝看護実践能力に対する理解と実践内容は十分ではないことが判明し、今後助産師の教育カリキュラムを充実させる必要性が示唆された。 3. 英国Plymouth大学教授・Heather Skirton氏が来日中に、研究に対するスーパーヴァイズを受け、今後の研究の進め方について示唆を得た。さらに、英国Plymouth大学に同教授を訪問し、9日間の遺伝看護教育ワークショップ“Genetics Education workshop"に参加した。受講生は6名(邦人3名、英国人1名、ポルトガル人1名、オーストラリア人1名)。学科目「遺伝看護学」の受講およびディスカッション、演習等を経験することによって遺伝看護教育に対する理解を深め、教育上の工夫についても大いに示唆を得た。申請者も日本における遺伝看護実践について報告し、実際に行っている授業のデモンストレーションを披露した。 4. 稀な遺伝性疾患をもつ子どもと家族に対する看護的支援を探る目的で、半構成のインタヴューを実施し逐語録を作成した。対象は20名以上を予定しているが、今年度実施した対象は11名(腎性尿崩症、マルファン症候群、プラダーウィリー症候群、低フォスファターゼ症)。分析方法は内容分析法および修正版グラウンデッドセオリーを用いて、質的に分析する。 5. 障害児のデイサービスを開設したダウン症候群をもつ子どもの母親にインタビューを行い、山口県における障害児福祉の実態と問題点を明らかにした。
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