研究課題/領域番号 |
20390543
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
辻野 久美子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60269157)
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研究分担者 |
村上 京子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10294662)
守田 孝恵 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00321860)
沓脱 小枝子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50513785)
TURALE SUSAN 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30420516)
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キーワード | 遺伝看護教育セミナー / 稀な遺伝性疾患 / 出生前診断 / 遺伝看護教育ワークショップ |
研究概要 |
1.第3回目の遺伝看護教育セミナーを開催した(2010年6月21日、開催場所;山口大学)。講師;首都大学東京 健康福祉学部看護学科准教授・村上好恵氏、演題;「家族性腫瘍の患者およびご家族への対応」、参加者40名。演者は家族性腫瘍の遺伝カウンセリングに実際に携わっており、実践を通して学んだ看護支援の内容が、具体的に語られた。さらに、家族性腫瘍の患者を対象に調査した看護研究の結果についても報告があった。 2.「遺伝看護と家族支援について考える」目的で、2008年依頼継続して実施している遺伝性疾患(染色体異常)をもつ子どもの母親による特別講演を実施した(2010年5月31日、参加者40名、開催場所;山口大学)。知的障害と身体的障害を重複してもっている子どもを育児する過程で、医療職者の障害児に対する意識と言葉の大切さを実感した経験が語られた。 3.看護学生を含む大学生600名を対象に、出生前診断に対する意識についてアンケート調査を実施した。調査結果は、第30回日本看護科学学会で発表した(2010年12月4日、開催場所;札幌市)。 4.英国Plymouth大学教授・Heather Skirton氏と行った国際共同研究の成果発表を行った(Genetic competence of midwives in the United Kingdom and Japan、Nursing&Health Sciences,12(3),292-303,2010)。日英両国における助産師の遺伝看護実践能力および実践状況について、過去10年間の文献を基に比較検討し、両国共に助産師の遺伝看護実践能力に対する理解と実践内容は十分ではないことが判明し、今後助産師の教育カリキュラムを充実させる必要性が示唆された。 5.昨年度に引き続き、稀な遺伝性疾患をもつ子どもと家族に対する看護的支援を探る目的で、半構成のインタヴューを実施し逐語録を作成した。対象は20名で、そのうち17名のプラダーウィリー症候群について、クリッペンドルフの内容分析法を用いて、質的に分析した。 6.成人のダウン症候群をもつ母親10名にインタビューを行い、学校卒業後の生活の様子と自立の状況を把握することにより、今後の課題と必要な看護支援の内容が明らかになった。 7.オーストラリアのDeakin大学看護学部教授Megan-Jane Johnstone氏を訪問し、次年度山口県で開催予定の遺伝看護教育ワークショップについて計画した。内容は"Ethical issues in genetics in nursing and midwifery practice"とし、講演とワークショップを行う。演者はMegan-Jane Johnstone教授と岩手県立大学看護学部長安藤広子教授、日程は2011年10月15日である。
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