研究概要 |
コンピュータを用いて各種クリニカルパス(急性期や退院支援のためのパスや地域連携パス)(以下,パス)を作成し,患者アウトカムを「看護管理支援システム」により管理することで,看護管理者役割の一部を支援することができると考えた.また,精神科においてこのような看護管理支援システムが完成すれば,質の高い精神科医療および看護,入院期間の短縮,社会的入院患者およびその家族の生活の質を高めることができる,本研究の目的は,クリニカルパスを用いた精神科看護管理支援システムを開発し,その臨床評価と改良を行うことであった. 20年度は,要求機能の明確化のための文献検討,国内学会参加による最新の動向調査,国内およびフィリピシでの臨床調査および郵送調査を行った.このような要求機能の明確化と平行して看護管理支援システムのデータベース(DB)作成及びプログラミングのための基本設計を行った. 21年度は,要求機能の明確化のための郵送調査を行った,これにより国内の精神科看護管理の現状を明らかにし,さらに要求機能の明確化を図った.そして,20年度に作成した看護管理支援システムのDB及びプログラミングの基本設計を改良して,このシステムの基本システムのプログラミングをした. 22年度は本システムの総合的なプログラミングを行い,22年度後半より臨床試用を行いつつ,評価研究を行った、完成させたプログラムの特徴として,(1)コンピュータによるパスの管理.(2)多職種による患者アウトカムの管理.(3)バリアンスの蓄積や解析.(4)看護日誌システム,看護計画システムと看護管理支援システム(看護管理に必要な情報の分析装置)の装備である. 23年度は今後の研究開発の課題を明確にした.(1)本システムに具備される機能の標準化ための全国調査,(2)標準化された本システムの開発および商品化のための継続研究. この研究によって得られた工業所有権の出願・取得状況はない.(803字)
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