研究概要 |
冠危険因子を是正するための継続教育が必要な循環器疾患患者を対象に、循環器疾患の急性期から維持期にかけての継続し,かつ効果的な自己管理方法の構築をめざして,ITを用いた自己管理支援システムの検討を実施した。循環器疾患患者の効果的な自己管理に向け、患者・看護職双方が活用でき、循環器疾患患者の自己管理能力を高めるための支援として策定した。教育内容は、虚血性心疾患の再発予防を中心として設定し、昨年度の検討をもとに、行動変容の過程に基づいた標準化教育内容を作成した。センサーディバイスにより生体情報をセンシングするモニタリングシステムを導入し、1)日々の生活状況が簡便にモニタリング可能であり、2)エビデンスに基づいた看護支援のための情報と連携し、3)個々の健康情報を統合し自己管理に対するフォローアップシステムの3項目を基盤としWEBシステムと教育内容との連動をはかった自己管理支援システムを作成した。システム運用については連携研究者との密な連携の基に検討し、臨床施設での今後の運用方法についての確認を行った。 ITを用いた介入は,行動変容においては特に行動期・維持期に対する効果が期待され、本研究は特に患者特性に応じた継続した教育プログラムの実施を可能にするものである。本研究を通し、急性期から、回復期、維持期へと移行した循環器疾患患者の継続支援を可能とすることにより,将来的には急性期からの一貫した継続看護の実施とともに、医療の効率化を可能にするものと考える。
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