研究概要 |
ITを用いての循環器疾患患者の健康管理システムの内容を詳細に構築し、実証実験に着手した。この健康管理システムはセキュリティ管理構築のもと、健康管理情報、健康データ管理、健康教育内容の出力の3つの構成からなる。健康管理情報では、基本情報、行動変容ステージ、生活活動強度、食事、運動習慣、嗜好品状況、身体項目(身長、体重、BMI、血圧、脈拍)、ストレス評価票等を入力項目とした。健康データ管理は,日々の運動記録,健康状態,食事内容の推移について項目を設定し、体重,運動負荷量等の6カ月までの推移について数値化した。これらのデータは、グラフ化しサマリーとして取得できるように設計した。運動負荷量のモニタリングにはセンサーディバイスとして脈拍計、加速度付万歩計を用いたデータマイニング処理に基づいた。健康教育内容は心疾患患者の疾病理解、生活の再調整、冠危険因子の是正による内容としている。以上のシステム内容を踏まえ、実証実験は、宮城大学看護学部・看護学研究科倫理委員会承認、連携研究者施設における倫理委員会承認のもとに、維持期・回復期心臓リハビリテーション患者を対象として、本システムを用いた心臓リハビリテーション参加者への患者教育、プログラム運用と教育効果の評価に着手している。対象者に自己管理支援システムに基づいた患者教育を実施し、食事、運動習慣、嗜好品状況の生活習慣の項目、身体的項目、ストレス等の評価など、本プログラムの短中期効果について検証中である。
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