本研究の目的は、外来で化学療法を受ける肺がん患者のQOL(Quality of Life)を高めるために、患者の療養生活を支援する情報提供・相談システムの開発と評価を行なうことである。研究期間は4年である。まず2年間で化学療法を受ける肺がん患者の療養生活を支援するために必要な情報の調査、調査結果をもとに情報の収集と作成などをすすめ、情報を検索・有効活用できるようなデータベースを構築する。その後の2年間で、外来で化学療法を受ける肺がん患者を対象に、開発したシステムを活用して治療時期に応じた情報提供および相談活動を行なう。開発した「情報のデータベース」と医療者側の「情報提供」および「相談活動」が有機的な連携がとれるシステムである。このシステムの有用性を患者満足度、がん薬物療法におけるQOL調査票、肺がん患者のセルフケア尺度(網島が開発;2005年)、出現した副作用の種類・程度、治療の中断の有無などで評価する計画である。
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