研究課題/領域番号 |
20390566
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
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研究分担者 |
江藤 宏美 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (10213555)
大隅 香 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (70407625)
西原 京子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 研究員 (80172683)
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キーワード | 睡眠 / 胎動 / 妊婦 / 加速度センサー |
研究概要 |
妊婦の睡眠中の胎動測定は、胎児のwell-beingの推測だけでなく、妊婦の睡眠に対する胎動による影響も観察できる。本年度は、胎動ホームモニタリング新システムの臨床応用を目指して、正常な妊娠経過を経ている妊婦の妊娠週数による胎動の変化を検討し、新システムの評価を行った。 対象は、研究の趣旨に同意を得た9名の妊婦(29歳から39歳、初産婦6名、経産婦3名) であり、妊娠20週、24週、28週、32週、36週に1回自宅で胎動を記録した。 測定方法は、すべて妊婦自身で行った。就寝前に胎動センサーを胎児の動きを最も感じる腹部に装着し、レコーダーの電源を入れ、記録をスタートさせ、就寝する。朝、起床後にレコーダーを止め、センサーをはずすという一連の流れを実施してもらった。 その結果、妊娠週数による胎動数の変化は、胎動を感じる20週頃から増加し、30週前後がもっとも多く、36週頃には、減少傾向にあった。またそれらの変化は、個人差が大きかった。 新システムの問題点として、アーチファクト除去のために手動解析が必要であり、自動解析のためにはさらに改善力必要であった。 妊婦自身がセンサーを装着することにより、より一層胎児への関心が高まった。 今後の展望は、以下のとおりである。 (1) 妊娠週数の経過を考慮しながら、胎動数の変動により、well-beingのスクリーニングに役立てる。 (2) 胎動数の変動から、胎児の概日活動リズム形成を推測する。 (3) 妊婦の睡眠中の体動時間から中途の覚醒時間が推測できる。 (4) 妊婦の体動チャンネルを呼吸チャンネルに替えることにより、睡眠時無呼吸症妊婦の胎児への影響が観察できる。
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