研究課題/領域番号 |
20390569
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永田 智子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80323616)
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研究分担者 |
村嶋 幸代 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60123204)
田口 敦子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (70359636)
有本 梓 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90451765)
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キーワード | 看護連携 / 退院支援 / 外来看護 / 在宅ケア機関 |
研究概要 |
【退院支援の全国調査】平成22年4,月に、全国の100床以上の一般病床を持つ全病院2600箇所に対し、退院支援に関する質問紙調査を行い、913病院から有効回答を得た(有効回答率35.1%)。退院支援の専門部署がある病院は669病院(72.2%)、在宅ケア機関と連携して退院支援を行っている病院は396病院(42.8%)であり、両方を行っているところが297病院(32.1%)、専門部署のみが372病院(40.2%)、在宅ケア機関との連携のみが99病院(10.7%)であった。設置主体が国や公的機関の病院で部署を有するところが多く、医療法人ではいずれもしていないところ、在宅ケア機関と連携しているところが多かった。部署を有するところでは病床数が多く、在院日数が短く、DPC病院が多かった。在宅ケア機関との連携による退院支援は、併設施設・機関を有するところで多かった。部署を有する病院では、後期高齢者退院調整加算・退院時共同指導料について、部署のない病院より算定している病院が多かった(いずれもp<0.001)。ロジスティック回帰分析の結果、後期高齢者退院調整加算ではDPC病院であることと退院支援部署があることが、退院時共同指導料2では病床数が多いことと退院支援部署があることが、それぞれ関連していた。 【神経難病患者に対する医療者間の連携に関する調査】平成22年夏~秋に、3か所の病院において、ALS患者の胃瘻造設に関する医療者間や患者・医療者間のコミュニケーションに関する調査を行った。ALS患者が診断を受けてから、治療法を選択するまでの間に、医療者としては外来医師しかコミュニケーションできていない実態が明らかになり、外来での相談室の設置、外来看護の充実、外来から地域の保健師や訪問看護ステーションに情報を伝達することなどが必要であることがわかった。
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