研究概要 |
在胎週数が短くかつ低体重で出生する多胎児の成長・発達過程は,単胎児とは異なった点が多く,発育・発達遅滞が多発しており,発達障害に至るケースも少なくない。多胎児をもつ母親は,このような児の発育状態・発達遅滞に対して不安を訴えることが非常に多く,地域の保健福祉施設や医療機関への育児相談も急増している。しかしながら,多胎児の成長・発達過程に関する研究は極めて少なく,特に三つ子以上の多胎児の成長・発達過程に関する研究は国際的にも全くない。このため,専門家でさえ多胎児の母親に適切な情報提供や保健指導をすることが困難な状況にある。本研究では,在胎週数が短くかつ低体重で出生する多胎児の身体発育・発達過程を縦断的に調査し,単胎児との比較から多胎児の身体発育・発達過程の特徴を明らかにすることを目的に研究を実施している。
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