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2010 年度 実績報告書

中国・ASEAN地域協力構想におけるベトナムの定位に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20401006
研究機関東京外国語大学

研究代表者

栗原 浩英  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30195557)

研究分担者 石井 明  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 名誉教授 (10012460)
白石 昌也  早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (70127330)
キーワードベドナム / 中国 / ASEAN / 地域協力 / 経済回廊
研究概要

本年度はハノイ(7月,11月,2月)ランソン(2月),ラオカイ(2月),海口(海南省,8月),蒙自(雲南省,12月)においてそれぞれ調査研究を行った結果,次のような成果が得られた。(1)雲南省においては昆明=ハノイ回廊の一部を構成する高速道路と標準軌道新線の建設は急速に進んでおり,ベトナム側でも2013年完成を目途にハノイ=ラオカイ間の高速道路建設が進められているが,インフラの近代化という性格が強く経済回廊という次元にはほど遠い。(2)両国に跨る国境経済区(憑祥一同登跨境経済合作区)を構想する中国と,国境経済区を自国領内に限定しているベトナム側(ドンダン・ランソン国境経済区)との,国境地帯に関する両国間の認識の差異は解消されていない。(3)北部湾経済圏に関しては,ベトナム側では具体的なプロジェクトは一向に進んでおらず,中国側(広西)の提起している「一軸二翼」構想に対しても漸く検討に着手した段階にある。(4)2009年より南寧・ザラム(ハノイ近郊)間の旅客列車直通運転が開始されたが,車両・乗員ともに中国側が提供するという不平等な運行形態が続いている。(5)国家間での経済回廊建設が停滞する一方,民間レベルでは雲南省蒙自にある紅河学院にベトナム北部国境地帯から多数の学生が留学するなど,新たな人の動きが形成されつつある。また,ベトナム・中国間協力関係の前史に関して,北京の中国外交部档案館において,文献資料調査を行った結果(2010年8月),1960年代から中国の海外資源開発戦略やベトナムの鉄道の標準軌への改良など,現在に通じる観点が中国の指導者によって提起されていたことがわかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 中国との戦略対話への道2010

    • 著者名/発表者名
      石井明
    • 雑誌名

      創文

      巻: No.534 ページ: 1-5

  • [雑誌論文] 1950年代の中国外交再考-革命支援・平和共存・ハンガリー事件2010

    • 著者名/発表者名
      石井明
    • 雑誌名

      現代中国研究

      巻: 第27号 ページ: 34-49

  • [雑誌論文] 中国の琉球・沖縄政策-琉球・沖縄の帰属問題を中心に2010

    • 著者名/発表者名
      石井明
    • 雑誌名

      境界研究

      巻: No.1 ページ: 71-96

    • 査読あり
  • [学会発表] 国境の安定がもたらす人間の「安全・安心」2010

    • 著者名/発表者名
      栗原浩英
    • 学会等名
      第5回四大学連合文化講演会
    • 発表場所
      一橋記念講堂(東京)
    • 年月日
      2010-10-08
  • [図書] New Dynamics between China and Japan in Asia (Guy Faure, ed.)2010

    • 著者名/発表者名
      SHIRAISHI, Masaya
    • 総ページ数
      125-161
    • 出版者
      World Scientific Publications, Singapore
  • [備考]

    • URL

      http://www.aa.tufs.ac.jp/~hkuri/camp/srv-prc-asean_index02.html

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公開日: 2012-07-19  

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