研究概要 |
本研究はベトナムを中国・ASEAN諸国間の重要な結節点と位置づけ,ベトナムが隣接する大国である中国からの政治的・経済的攻勢を前にして,政治的対等性の確保とASEANの一員としての立場からの経済協力推進という二つの課題をいかにして両立させながら,結節点としての定位を設定しようとしているのかを明らかにすることを目的としている。 具体的には,ベトナム・中国間で展開されつつある越境開発プロジェクト「二回廊一経済圏」(昆明=ラオカイ=ハノイ=ハイフォン回廊,南寧=ランソン=ハノイ=ハイフォン回廊,環トンキン湾経済圏)に重点をおき,近年表面化している停滞状況がいかなる要因によるのか,現地調査を通じて,冒頭の課題設定との関連において解明を進める。
|