研究課題/領域番号 |
20401022
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石塚 晴通 北海道大学, 名誉教授 (10002289)
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研究分担者 |
池田 証壽 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20176093)
唐 イ 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教 (40455613)
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キーワード | 漢文典籍 / 国際交流 / 楊守敬 / 隣蘇園蔵書目録 / 敦焼本 / 正倉院本 |
研究概要 |
日本から海外に移行した漢文典籍として最大規模である楊守敬コレクションの全貌を、中国湖北省博物館蔵楊守敬手沢「隣蘇園蔵書目録」に基づいて解明する為に、この基本資料を世界の学界共有の学的工具書とすべく所蔵者湖北省博物館に全面協力して同目録10冊の全文の影印版を刊行する企画を立て、中国上海辞書出版社による同目録全文の撮影及び版下制作を実施した。次年度に予定されている解説等の版下制作を加えて、同目録の全容の公刊に全面的に協力することにより、この基本資料を世界の学界共有の学的工具書とする目途が立った。この目録の記述や書込みと其の後中国・台湾・日本等の博物館・図書館・個人等に分散して所蔵されている現蔵との関係を原本調査に基づいて実証的に明かにすべく、今年度は中国国家図書館(台北)・高山寺・勧修寺・京都国立博物館・東洋文庫等に於て原本調査を実施し、上海に於て研究打合せを行った。これ等の成果をデータベース化することにより、漢文典籍の周際交流に関する一大手がかりが得られる。 また漢文典籍のコレクションとして共に最大・最高の量・質である敦煌経と正倉院聖語蔵聖教とを、大きく典籍の国際的交流の視点からとらえ、具体的典籍の調査・比較を通して、それぞれのテキストとコレクションが形成されて行くダイナミズムを解明する手懸りを探ることに着手し、今年度は京都国立博物館に於て大英図書館中国部主任・フランス国立図書館中国部主任・正倉院事務所長等と共に原本調査及び研究打合せを実施した。関連して、フランス国立図書館・大英図書館に於て原本調査及び研究打合せを行った。又、漢文典籍の国際交流と関連深い漢字字体規範データベースに関して、大英図書館IDPのWWWで成果を公表した。
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