研究概要 |
初年度の具体的活動 ・中国側共同研究グループの形成作業(天津・南開大学日本研究院,長春・東北師範大学)を行い、中国における研究環境の整備を行った。 ・両中国側共同研究グループとの調査打ち合わせ実施(南開大学:1回,東北師範大学:2回)→具体的な調査対象(天津市档案館,吉林省档案館及び長春市档案館)を設定。 ・連携研究者(一橋大学森武麿教授)と、天津市档案館日本関係史料調査実施(11月) ・東北師範大学側共同研究グループと長春市档案館へのアプローチを試行(8・翌3月)。档案館側が史料整理中のため調査ができなかった。そのため、東北師範大学档案館などで、未調査日本関係档案を調査(未紹介日本関係史料の存在を確認)。 意義・重要性 初年度の調査環境整備段階及び中国東北地方档案館へのアタックを通じて、中国側が日本関係者による調査・閲覧等に非常に過敏かつ慎重であることが判明した。特に、戦前・旧満洲国時代の未刊行档案(内部史料)については、公開はもとより日本人の閲覧そのものにも拒否反応があることが判明した。 2年目以降は、日中関係によこたわる感情的な問題及び政治的思惑には配慮しつつ、黒竜江省档案館,遼寧省档案館及び大連・瀋陽等の日本との関係が深い都市の档案館にに調査対象を拡大し、中国東北地方档案館が収蔵する日本関係史料の現在を把握する作業を継続する必要性を認識した。
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